「孤独の達人」諸富祥彦著

公開日: 更新日:

 豊かな人生を送るための、孤独との向き合い方を説いた心理学テキスト。孤独には3つの様相があり、その1つは、パートナーや友人など必要なつながりを持てずにいるさみしくてつらい孤独だ。この孤独は心身にダメージを与え、生きる力を奪っていく。一方で同じ一人でも「どうせ一人でいるなら、充実したものにしてやろう」と主体的に選択しなおされた「選択的孤独」=「自由と解放の孤独」がある。

 さらに世の中の喧騒から離れて孤独に徹し、一人黙して自己の内面と向き合う「実存的な深い孤独」。この深い孤独は創造のためには不可欠で、この深い孤独においてこそ、少数のごく親密な他者との深いつながりを持つことができるという。 孤独の醍醐味を解き明かす孤独の達人へのススメ。

(PHP研究所 880円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する