「イラスト・ルポの時代」小林泰彦著

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 1967年から4年間、週刊「平凡パンチ」誌上で人気を博した「イラスト・ルポ」(イラストと文を組み合わせたルポルタージュ)の傑作集。

 当時の日本は経済成長期の好景気に沸き、海外渡航が自由化された時期。一方のアメリカはベトナム戦争が泥沼化していた。

 連載の初回は、葉山海岸でつかの間の休息を楽しむアメリカ兵たちのファッションを伝える。

 以降、ヒッピー文化の中心となっていたサンフランシスコのヘイト・アシュベリーや、偶然知り合った黒人青年の案内で歩いたハーレム、ロンドンの若者たちの前衛ファッション、パリでは「ジバンシー」のアシスタントデザイナー時代の三宅一生を取材するなど。

 まだまだ憧れだった海外取材を敢行し、現地の若者風俗と時代の空気を伝える。

(山と溪谷社 900円+税)

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