「残業学」中原淳+パーソル総合研究所著

公開日: 更新日:

 世は「働き方改革」ブームだが、現場には「やらされムード」が蔓延している。なぜなら、長時間労働を生み出す現場マネジメントの機能不全や、不適切な仕事量など、残業の根本的原因を放置して、「改革」が時間数を削減することに終始しているからだ。本当の働き方改革には、長時間労働を見直しつつ、仕事の付加価値をどのように高めるのか、業績を維持するためにどうするかなど、将来の成果や希望への目配りが必要だと著者は説く。

 本書は、2万人を超える大規模調査から得たデータに基づき、残業を学際的に研究。分かりやすい講義形式で、残業の実態から、残業が起きてしまうメカニズム、そして残業を抑制する実務的知見まで論じる真の働き方改革テキスト。

(光文社 920円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾