「残業学」中原淳+パーソル総合研究所著
世は「働き方改革」ブームだが、現場には「やらされムード」が蔓延している。なぜなら、長時間労働を生み出す現場マネジメントの機能不全や、不適切な仕事量など、残業の根本的原因を放置して、「改革」が時間数を削減することに終始しているからだ。本当の働き方改革には、長時間労働を見直しつつ、仕事の付加価値をどのように高めるのか、業績を維持するためにどうするかなど、将来の成果や希望への目配りが必要だと著者は説く。
本書は、2万人を超える大規模調査から得たデータに基づき、残業を学際的に研究。分かりやすい講義形式で、残業の実態から、残業が起きてしまうメカニズム、そして残業を抑制する実務的知見まで論じる真の働き方改革テキスト。
(光文社 920円+税)