「人体 神秘の巨大ネットワーク臓器たちは語り合う」丸山優二・NHKスペシャル「人体」取材班著

公開日: 更新日:

 人体は「脳」が全体を支配していると思われてきたが、近年「臓器同士は脳を介さずに連携し、そのネットワークが人体を機能させている」ことが分かってきたという。体内にあるその「巨大なネットワーク」の存在を明らかにし、新たな人体観を伝えるサイエンス本。

 体内のネットワークの中で、臓器から臓器へ、細胞から細胞へと情報を伝える「メッセージ物質」。その代表格がホルモンだが、現在では体中のあらゆる場所から数千種にもおよぶメッセージ物質が出ていることが分かっている。その端緒を開いたのは、日本人科学者が発見した心臓が出す「ANP」という物質だった。他にも腎臓や骨など、人体のさまざまな部分にスポットライトを当て、人体ネットワークの本質に迫る。

(NHK出版 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態