「闇に魅入られた科学者たち」NHK「フランケンシュタインの誘惑」制作班著

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 科学が生み出した恩恵を享受している現代社会。科学者たちは知的好奇心の赴くままに、さまざまな研究を続けてきた。ある者は国家プロジェクトの名のもとに暴走し、ある者は倫理観を置き去りにしたまま禁断の人体実験へと手を染めていく。本書は、科学の進展の裏で科学者たちが行ってきた負の側面に焦点を当てたNHK番組「フランケンシュタインの誘惑」のなかから、特に人体実験にテーマを絞った内容を収録したもの。

 紹介されているのは、死体を切り刻むことで解剖学に貢献した解剖学者ジョン・ハンター、ロボトミー手術の副作用を見ようとしなかった精神科医ウォルター・フリーマンら5つの事例。なかでも、オリンピックのメダル競争のために、検出されないドーピング方法を生み出した末に選手に健康被害を与えた医師マンフレッド・ヒヨップナーの事例は、現在、形を変えて進行中なのが分かる。

 決して過去の出来事ではない、科学の闇の側面に警鐘を鳴らしている。(NHK出版 1500円+税)

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