「日本の聖域(サンクチュアリ) シークレット」『選択』編集部編

公開日: 更新日:

 大手メディアが報じない社会の暗部に切り込むリポート集。

 外地で帰還の日を待つ約112万柱もの戦没者の遺骨。政府は2016年度から本格的な遺骨収集に乗り出した。既に遺骨の取り違えなどが発覚しているが、その他にもテニアン島では、同行した生存者の声を無視して子供の骨をDNA鑑定しないまま焼却し、フィリピンからは家畜と思われる骨を日本に搬送、納骨していたという。その背景にある厚労省の事なかれ主義や、血税を注ぎ込んで設立した実務団体が、単なる天下り先になっている事実を指摘する。

 他にも、ビル型墓地を巡る「永代供養ビジネスの闇」や、森友問題は氷山の一角でしかない財務省の国有財産管理の杜撰さなど、国民が知らされていない24の深層に迫る。

(新潮社 590円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」