「12万円で世界を歩くリターンズ」下川裕治著

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 1カ国12万円の予算の貧乏旅行のルポでデビューした著者が、30年後に再び同予算で同ルートを旅するシリーズ。

 第2弾の本書では、まず氏の旅の原点ともいえるタイへ。三十数年前、語学留学を名目に仕事を辞めて長期滞在した国だ。首都バンコクから長距離バスでラオスとの国境ナコーンパノムを目指す。30年前と比べ物価が高騰しているが、一方でLCCによって飛行機代は4万円以上も安くなっていた。30年前は国境が封鎖されていたが、今はメコン川対岸のタケクまでバスが出ていると知り、迷わず乗車する。しかし、これが後々に思わぬ不安の材料となってしまう。

 他、カナダの北極圏、中国の長江を船で遡る旅、そして極寒のサハリンでの自炊生活など4カ国を旅する。

(朝日新聞出版 700円+税)

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