「エクソダス」村山祐介著

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 朝日新聞発行の「GLOBE」紙記者だった著者は、特集「壁」の取材のため、メキシコとの国境の町、アメリカのサンディエゴに向かった。

 メキシコのティフアナとひとつの経済圏のように発達してきたこの地域を、アメリカ人は自由に行き来できる。だが、治安の悪い中米から逃れてきた移民は、トランプが国境に作った壁を越えられない。

 高さ3メートルの第1フェンスのアメリカ側にさらに5メートルの第2フェンスがあり、元米軍兵士らの武装自警団が警備している。その目をかいくぐってアメリカに密入国する移民は後を絶たず、国境線周辺では毎年300体もの遺体が発見される。

 妊婦や子どもらが命がけで越えようとする国境の実態をリポート。

(新潮社 1800円+税)

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