「日本殺人巡礼」八木澤高明著

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 世間を震撼(しんかん)させた過去の凶悪殺人事件の現場を訪ね歩くルポルタージュ。

 2013年、著者は山口県周南市の山奥の郷集落で一軒の家の前に立つ。2カ月前まで集落には8世帯14人が住んでいた。家は、そのうち5人を殺した保見光成の自宅だった。

 中学卒業後に集落を出た保見は、20年以上を経て親の介護のために帰郷。両親の死後、次第に住人との軋轢(あつれき)が深まり、村八分の状態だった。被害者の遺族から保見の父親の出自を聞いた著者は、彼が山の民サンカだった可能性を推測する。そして同じ中国地方で起き、八つ墓村のモデルになった約80年前の「津山事件」との共通性を感じる。

 そのほか、女子高生コンクリート詰め殺人事件や酒鬼薔薇聖斗事件などの現場に赴き、犯人の心の深い闇に迫る。

(集英社 940円+税)

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