「『駅の子』の闘い」中村光博著

公開日: 更新日:

 戦争で親を亡くし路上生活を余儀なくされた戦争孤児。夜露をしのぐため駅を拠点にしたことから「駅の子」や浮浪児などと呼ばれた。そんな「駅の子」たちを取材したルポルタージュ。

 母子家庭で育った神戸在住の内藤さんは、12歳のときに空襲で焼けだされ、三宮の駅に流れ着く。心労と食料不足で衰弱した母は、疎開中の妹を息子に託し息を引き取る。 戦後、疎開先から戻ってきた妹と合流した内藤さんは、時に闇市で盗みやスリまでして生き延びてきた。その姿はまさに映画「火垂るの墓」そのもの。

 他にも疎開先で両親を失い、上野の地下道をねぐらに妹弟を守りぬいたという金子さんなど。国や周囲の大人からも見捨てられ、差別に苦しみながらも生き抜いたその壮絶な体験が明かされる。

(幻冬舎 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山田涼介が「令和最強アイドル」と評されるワケ…主演ドラマ「一次元の挿し木」は玉森裕太を三歩リード

  2. 2

    沈黙貫く橋本愛vs佐藤二朗「週刊新潮」で反論の泥沼化…SNS連投で"自滅"を心配する声も

  3. 3

    『ひよっこ』再放送記念、神回「ビートルズがやって来る」再録

  4. 4

    骨折で入院中ですが…ブラジルに惜敗した森保Jを巡る一部炎上報道で心が痛い

  5. 5

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  1. 6

    男子バスケ日本代表に激震、ホーバス監督“解任”の真相…過去には八村塁と確執も 

  2. 7

    孤立深まる高市首相…国会10日ぶり正常化でも続く“包囲網” 与党内からも反発の声噴出の自業自得

  3. 8

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  4. 9

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  5. 10

    村上誠一郎前総務相が高市政権バッサリ!「これが本当に保守政治なのか」…突きつけた自民「立党宣言」との乖離