「大阪ミナミの貧困女子」村上薫、川澄恵子著

公開日: 更新日:

 行き場を失い、最後のセーフティーネットである夜の「ミナミ」で働く女性たちを取材したルポルタージュ。

 32歳のあやこさんは、看護師を目指して進学した大学をパワハラが原因で中退。親にも見放され、思い詰めていたところ親身に話を聞いてくれたホストの紹介でセクシーキャバクラのホステスに。さらにスカウトされ、本番があると知らずにソープ嬢になってしまう。昨春には客経由でコロナに感染、さらに妊娠中絶まで経験したが、今もソープで働き続ける。

 その他、拾った食べ物で飢えをしのぐほど貧しかった少女時代を経験したさくらさんや、「親がボンクラだったから」と14歳から水商売で働いているという20歳のゆうさんら。たくましく生きるミナミの女性たちの素顔に迫る。

(宝島社 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発