「ただいまつもとの事件簿」新津きよみ著

公開日: 更新日:

 真紀は、仕事を辞め、夫の転勤先の松本に移住した。しかし、仕事も友達も見つからず、移住希望者向けの説明会に参加してみる。東京で行方不明になり松本で見つかった猫が移住のきっかけだったという夫婦など、登壇した3組の移住者の話は、興味深いが参考にはならなかった。

 帰り道、四柱神社に参拝した真紀は、直子という年配女性から声をかけられる。直子も移住者で、一緒に移住するはずだった夫は亡くなったが、松本に移り住んだのは、8年前に北アルプスで遭難した長男の敬一がまだ見つかっていないからだという。

 数日後、敬一が見つかったと聞き、真紀は直子の自宅を訪ねるが、紹介された男は、どう見ても敬一の年齢よりも若かった。

 ミステリーと旅気分が味わえるご当地小説。

(光文社 704円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」