「第八の探偵」アレックス・パヴェージ著 鈴木恵訳

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 女優のメガンと元婚約者のヘンリーは、昔の仲間バニーに呼び出され、スペインの彼の屋敷を訪ねる。大事な話があると言っていたバニーだが、昼食後に昼寝をすると2階の寝室に向かった。1階の居間で暇を持て余す2人だが、バニーは下りてこない。待ちきれなくなったメガンが2階に上がると、彼は背中を刺されて死んでいた。その間、メガンが庭に出た以外、屋敷を出入りした者はいない。メガンとヘンリーはお互いに相手を犯人と疑い、ののしり合う……。

 と、収録作の1つをここまで朗読してジュリアは、作者のグラントに作品についていくつか質問を投げかける。編集者のジュリアは、彼が25年以上も前に出版した短編集を復刊するため、打ち合わせに来たのだ。

 7つの作中作とともに進む異色長編ミステリー。

(早川書房 1254円)

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