「第八の探偵」アレックス・パヴェージ著 鈴木恵訳

公開日: 更新日:

 女優のメガンと元婚約者のヘンリーは、昔の仲間バニーに呼び出され、スペインの彼の屋敷を訪ねる。大事な話があると言っていたバニーだが、昼食後に昼寝をすると2階の寝室に向かった。1階の居間で暇を持て余す2人だが、バニーは下りてこない。待ちきれなくなったメガンが2階に上がると、彼は背中を刺されて死んでいた。その間、メガンが庭に出た以外、屋敷を出入りした者はいない。メガンとヘンリーはお互いに相手を犯人と疑い、ののしり合う……。

 と、収録作の1つをここまで朗読してジュリアは、作者のグラントに作品についていくつか質問を投げかける。編集者のジュリアは、彼が25年以上も前に出版した短編集を復刊するため、打ち合わせに来たのだ。

 7つの作中作とともに進む異色長編ミステリー。

(早川書房 1254円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  2. 2

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪

  1. 6

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  2. 7

    悠仁さま「9.6成年式」…第1子出産の眞子さん、小室圭さんの里帰りだけでない“秋篠宮家の憂鬱”

  3. 8

    参政党議員「初登院」に漂った異様な雰囲気…さや氏「核武装」に対しゼロ回答で現場は大混乱

  4. 9

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  5. 10

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー