著者のコラム一覧
吉川英梨作家

1977年、埼玉県生まれ。警察小説のシリーズ作品を多く執筆。著書に「警視庁53教場」「十三階」各シリーズほか、「海蝶」「雨に消えた向日葵」など多数。

<45>彩子が黄色の目で桃地を見つめる

公開日: 更新日:
イラスト・西川真以子

 彩子のお見舞いにいくため、桃地は学校を早めに出ることにした。古時計の錘が下がっていたので、扉を開けてハンドルを回す。

 桃地をドナーにする生体肝移植すら拒む彩子の言い分を思い出す。

「ドナーになったら、事前の精密検査で何度も平日の昼間に大きな病院にまで出向かなきゃい… 

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【連載】海の教場

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