「テルマエと浮世風呂」本村凌二著

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 著者によると、時代的には1600年もの隔たりがあるものの、盛期のローマと徳川治世下の江戸には多くの共通点があるという。まずは平和な時代が長く続いたこと。古代ローマでも、アウグストゥスが皇帝に即位した前1世紀後半から2世紀末まで平和と繁栄を謳歌した「パクス・ロマーナ」の時代が250年近く続いた。

 もうひとつは人口規模。そして前近代社会にあって、古代ローマと江戸日本は、極めて例外的に庶民文化が興隆した都市だった。さらにキリスト教が流布する以前の古代ローマは、神々や祖先を重んじ、社会規範や風俗でも日本に似ているところがあるという。

 本書は、江戸日本と古代ローマを比較、相似と相違を明らかにしながら、その歴史や文化について語る歴史エッセー。

(NHK出版 913円)

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