修繕積立金の怪(2)住民の高齢化と建物の老朽化という2つの老いで管理不全に「マンション狙われる 修繕積立金」山岡淳一郎著

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 マンションの老朽化などで必要な修繕積立金。いまそれが狙われている!

  ◇  ◇  ◇

「マンション狙われる 修繕積立金」山岡淳一郎著

 2025年、マンション関連法が大きく改正された。これまでマンションは建てっ放しだったが、住民の高齢化と建物の老朽化という「2つの老い」で管理不全に陥るマンションが激増。そこで住民総会の欠席者を決議の母数から外す「出席者による多数決」や「所在不明区分所有者を決議母数から除外」などを法に盛り込んだ。つまり建て替え要件を大きく緩和したわけだ。

 しかし問題はその先。実は大規模修繕は施工会社にはおいしい事業だけに業界の談合が横行。中には施工会社の社員が住民になりすまして管理組合に潜り込み、会社に便宜を図った例まである。本書はそうした事件の詳細を明らかにする。実際にあった事件だけに「長谷工リフォーム」などの会社名まで明記され、読む側にも緊張感を与える。この手の本は業界関係者によるものが大半だが、本書の著者はノンフィクション作家。「デモクラシータイムス」のメンバーだけに社会悪の追及はまさにジャーナリズム魂のたまものだ。

(平凡社 1210円)

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