「年寄りは本気だ」養老孟司、池田清彦著

公開日: 更新日:

 養老はちょっと前に「AI支配でヒトは死ぬ。」という本を出した。AIが進化しすぎると、生き物としての人間の調子が狂って、自分で考えたり行動したりすることをしなくなるかもしれないと危惧したのだ。

 池田は、人間には倫理や道徳があるが、技術がそれに先行する、倫理や道徳は技術を変えないが、技術は倫理や道徳を変えると指摘する。

 例えば、汎用型のAIが開発されたら、人間の雇用に影響が出る。人間がAIの奴隷になる可能性があると。

 その半面、AIは将棋やスポーツのようにルールがあるものを予測することはできるが、気候のような非決定の未来を予測させるとたいていはずれる。

 解剖学者と生物学者が、現代の問題について語り合う。

(新潮社 1705円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々

  4. 4

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  5. 5

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  1. 6

    カミソリをのみ込んだようなのどの痛み…新型コロナ「ニンバス」感染拡大は“警戒感の薄れ”も要因と専門家

  2. 7

    萩生田光一氏に問われる「出処進退」のブーメラン…自民裏金事件で政策秘書が略式起訴「罰金30万円」

  3. 8

    さらなる地獄だったあの日々、痛みを訴えた脇の下のビー玉サイズのシコリをギュッと握りつぶされて…

  4. 9

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  5. 10

    辻希美“2億円豪邸”お引っ越しで「ご近所トラブル」卒業 新居はすでに近隣ママの名所