「ウクライナ戦争と分断される世界」大西広著

公開日: 更新日:

 ウクライナ危機は、世界でくすぶる「南北対立」を表面化させた。「南」とは「西」でも「東」でもない「第三世界」であり、その結束が「非同盟諸国会議」である。「非同盟諸国会議」は対ロシア経済制裁不参加国とほぼ重なる。

 NATOに加盟しようとしたウクライナやウクライナに侵攻したロシアは、「軍事同盟思考」にのみ込まれているが、その思考を克服することの重要性を指摘しているのが「南」の「非同盟運動」である。「西」は「東」だけでなく「南」とも対抗しているが、国の数や人口は「南」が圧倒的に多く、中国が「一帯一路」で対象としているのが、それらの国である。

 欧州を真っ二つにしたウクライナ問題を読み解く。 (本の泉社 1600円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ

  5. 5

    進次郎農相ランチ“モグモグ動画”連発、妻・滝川クリステルの無関心ぶりにSNSでは批判の嵐

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし