「戦後政治と温泉」原武史著

公開日: 更新日:

「戦後政治と温泉」原武史著

 1955年8月19日、第2次鳩山内閣の重光葵外相は、閣議で訪米の了承を得た。目的は日米安全保障条約の改定を訴え、駐留米軍の撤退を迫ることである。

 本来なら鳩山と重光の会談は官邸で行われるが、このとき、鳩山一郎は軽井沢の別邸にいたため、重光は軽井沢に向かった。重光は翌日、那須の御用邸に赴いて昭和天皇に奏上する。

 さらに21日には、箱根に滞在していた吉田茂に会う。軽井沢は別荘族同士が行き来しやすく、箱根は温泉付きの別荘やホテルがあって、政治家が籠もるのに便利だった。吉田茂がサンフランシスコ講和会議の前に籠もったのも箱根だった。

 温泉地が政治空間として使われた背景を探る。

(中央公論新社 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    『スマスロ ミリオンゴッド』が4月に登場 史上最高の射幸性を誇った初代『ミリオンゴッド』の伝説

  2. 2

    侍J投手コーチに飛び交う悪評「データを扱えない」 “構造的欠陥”も相まり大いなる不安

  3. 3

    WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊【総集編】

  4. 4

    元プロ野球選手の九州国際大付・楠城祐介監督に聞いた「給料」「世襲の損得」「指導法」

  5. 5

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  1. 6

    高市首相が今上陛下を「こんじょうへいか」と呼んだのは「不敬」なのか?

  2. 7

    自民党からボロクソに言われ始めた玉木・国民民主…無理な要求ばかりで「おかわり君」「おねだりキャバ嬢」

  3. 8

    パチスロファンからは辛辣な声も多数…『スマスロ 北斗の拳 転生の章2』は本当に“期待外れ”だったのか

  4. 9

    元タカラジェンヌは人材の宝庫か? 礼真琴は「新しい地図」入りして原発ドラマで活躍

  5. 10

    「ノーバント宣言反故」の直後に大事件…伊原監督にメンツを潰され、抑えきれない怒りが湧いた