「ブロークン・ブリテンに聞け」ブレイディみかこ著

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「ブロークン・ブリテンに聞け」ブレイディみかこ著

 イギリス在住の著者が、EU離脱やパンデミック、女王逝去などに揺れた同国の激動の時代を記録した時評エッセー。

 2018年初頭執筆の冒頭の章では、生理の貧困問題に注目。世界で最もリッチな国のひとつであるはずの英国の若い女性の10人に1人が生理用品を買えない現実を伝える。

 隣人によると、この問題は昔から存在したという。なぜ今まで誰も声を上げなかったのか、その背景を振り返りながら、若者たちの活動に時代の変化を感じとる。

 以降、ブレグジットの賛否を巡る国民投票後、国内の左翼と右翼の区別が混沌化している現状とコメディー界の変化の相互関係など。

 身近な話題を取り上げながら、英国、そして日本や世界の「今」を語る。 (講談社 891円)

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