「ゴダール/映画誌」山田宏一著

公開日: 更新日:

「ゴダール/映画誌」山田宏一著

 D・W・グリフィスがリリアン・ギッシュのあまりの美しさに思わずカメラを近づけたときにクローズ・アップが生まれたという伝説をゴダールは何度も語り、映画とは「美しい感情の表現だ」と定義している。

 こうして生まれたクローズ・アップ、パンフォーカス、ジャンプ・カットなどの映画的な技法は、今では映画用語として広辞苑などにも載っている。

 例えば「ジャンプ・カット」は「ジャンプ」の項目に「映画で、フィルム編集の手違いから場面の接続が違うこと」と解説されている。編集のミスである「ジャンプ」をゴダールが映画技法として使いこなしたのだ。

 映画評論家が60年代の映画作家、ゴダールの作品を分析、解明する。

(草思社 3520円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明