「部首の誕生」落合淳思著

公開日: 更新日:

「部首の誕生」落合淳思著

 漢字の部首は現在214種あり、その80%以上が3000年前の甲骨文字において、形が出現。ゆえに漢字の部首は、単に意味を示すだけではなく、古代の人々の生活や文化、あるいは社会や制度なども反映しているという。

 例えば部首の「貝」が、財貨に関係する文字に使われるのは、古代中国で貝(子安貝)が貴重品として流通していたことに由来。「横」という字の部首が「木」なのは、本来は「門に横向きにかける木製の閂(かんぬき)」を表していたから。後に「よこ」という一般概念に対して、この字が用いられるようになったため、なぜ「横」の部首に「木」を用いたのか、わかりにくくなったのだそうだ。

 このようにそれぞれの部首の成り立ちや意味、そしてその変化を解説した漢字テキスト。

(KADOKAWA 1034円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋