「彷徨う者たち」中山七里著

公開日: 更新日:

「彷徨う者たち」中山七里著

 2018年8月、南三陸町は東日本大震災と津波で壊滅状態となり、瓦礫の撤去作業により町はほとんど更地となっていた。被災者の災害公営住宅ヘの移転が進み仮設住宅の解体工事が始まる。

 ある日、玄関も裏口も施錠されている仮設住宅の中で、男の死体が発見された。後頭部を鈍器で一撃されたのが致命傷になったらしい。被害者は南三陸町役場建設課土木係の掛川勇児と判明した。仮設住宅にはまだ3世帯が住んでいたが、住み慣れた土地を離れるのを嫌がるものもいた。掛川はそういう住民を、移転するよう説得していたという。

 復興が進む被災地を舞台にした社会派ミステリー。

(NHK出版 1870円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  3. 3

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  4. 4

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  5. 5

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  1. 6

    中日立浪監督「ビリ回避なら続投説」は本当か…3年連続“安定の低迷”でも観客動員は絶好調

  2. 7

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  3. 8

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 10

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”