「2030-2040年 医療の真実」熊谷賴佳著

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「2030-2040年 医療の真実」熊谷賴佳著

 戦後、導入された皆保険制度と診療報酬制度によって乳児死亡率は世界最低レベルに、寿命も大きく延びた。その半面、病院は自律的な経営ができなくなり、中小病院はここ十数年で多くが破綻に追い込まれたり、吸収合併されたりしている。

 著者が病院長を務める下町で3代続く中規模病院も一時は破綻寸前に追い込まれたという。

 著者の病院では、認知症高齢者の治療とケアに注力。その経験から、高齢者人口がピークに達する2040年には、適切な医療が受けられない認知症高齢者があふれ返ることが確実だと指摘する。

 医療現場の過酷な現実を紹介しながら、2040年の医療の未来図を予測し、この国の医療と介護をダメにした制度の問題点を明らかにする。

(中央公論新社 1155円)

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