「『主体性』はなぜ伝わらないのか」武藤浩子著

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「『主体性』はなぜ伝わらないのか」武藤浩子著

 世の中では「主体性」の有無が評価の大切な基準となり、企業も採用する学生たちに主体性を求めている。しかし、主体性とは、きわめて曖昧な言葉だと著者は指摘する。こちらが「なぜ主体的にやってくれないんだろう」と思っても、相手は「主体的にやったのに、なぜわかってくれないんだろう」と考えているかもしれないのだ。「主体性」が何を意味し、どのような言動によって評価されるのかを根拠を持って説明することは難しいという。

 学生が考える「主体性」と企業で働く人が考える「主体性」がそもそも違っているのかもしれない。そのズレを解消するには主体性の意味を明らかにする必要がある。

 本書は、企業が求める主体性を主な対象として、その意味や評価の実情を明らかにしたテキスト。 (筑摩書房 990円)

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