殺人鬼も茶髪チャラ男も 染谷将太に「第2の役所広司」の声

公開日: 更新日:

「これまでは鬱屈した陰のある役が多かったですが、今回のように今風で軽薄な役を演じたことで、演技のフットワークの軽さを見せつけました。園子温監督の作品でブレークした彼ですが、そのまま園監督の専属役者になってしまうと小さくまとまってしまう。それが、青春ものやコメディーを得意とする矢口史靖監督の作品に出ることで、オールラウンドな役者だと印象づけたのは大きい。『WOOD JOB!』はコマーシャリズムに乗った“林業バンザイ”映画ですが、そのノリに負けない説得力のある演技をしていた。作品自体が傑作だとはいえないのですが、染谷くん個人でいえば“こういう役もできるんだ”と思わせた作品。これだけの演技ができるのだから、CMやドラマに出ても『本籍は映画』という自覚を持って仕事を続けていくべき。20年、30年後には役所広司佐藤浩市のようなあらゆるキャラクターをこなせる名優になるでしょう」(映画評論家の秋本鉄次氏)

 映画に“出る側”の染谷だが、プライベートは「超」がつく映画マニア。仕事の合間を縫って映画を見まくっているという。「フィリップ・シーモア・ホフマンが大好きだった。『ブギーナイツ』でも、言葉を発していないのにたたずまいだけでゲイだと分かった。自分もそういう演技ができたらいいなと思う」とインタビューで話すなど、映画に関する見識は豊富。子役として活躍しながら、俳優ではなく製作者やスタントマンにも憧れていたという。

 公開予定の映画がすでに5本決定している超売れっ子。いずれは監督デビューも期待される逸材だ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった