タレントの“自宅公開”企画 ゴールデンタイムになぜ増えた?

公開日: 更新日:

 まず、老朽化したり雨漏りのある家を放送するパターンは「ビフォーアフター」にあやかったパクリ企画だ。改装を請け負う会社とタイアップをとっているので、予算が少ない番組としてはありがたい。

 さらに、最近は都心でのロケも気軽にはできなくなっている。商店街によっては映画並みに許可が必要な場所もある。80年代までは許可をとらず、ゲリラロケ(断りもせず町中で撮影)していたが、そういうことはもうできない。さらに、これは自主規制もあるが、商品の看板が映り込んだらモザイク処理したり、通行人にもプライバシーの問題がある。

 自宅なら他人は映り込まないし、商品名が入った物は片づけさせればいい。はっきり言えば「出演させる代わりに家を撮らせろ」というわけだ。この手の番組が全部そうとは言わないが、予算節約と許可の問題で、タレントの部屋を“スタジオ化”した安いバラエティーは今後も増えるだろう。

「今夜くらべてみました」は、貧乏な無名アイドルの汚れたアパートを映していたが、アダルトビデオのオープニングシーンみたいに見えた。アイドル同様、テレビ局も本当にお金がないみたいだ。だからといって金が使えれば解消する問題でもない。作り手に能力がない証拠じゃないか。

(作家・松野大介)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃