脚本が粗く残念なドラマ 西内まりや「ホテルコンシェルジュ」

公開日: 更新日:

 春の改編に比べて話題にならない7月クールの新ドラマだが、注目したいのは「ホテルコンシェルジュ」(TBS系)の西内まりやだ。

 当コラムで「かぶき者慶次」(NHK)を“大河よりおもしろい”と評した際、脇役の西内まりやの可能性とかわいさに注目した。それにしても4月クールから立て続けの連ドラ出演で、主役に抜擢されるとは! TBSは偉い。

 しかし、肝心のドラマは脚本が粗くてひどい。コンセプトは“NOと言わないコンシェルジュ”。高級ホテルに赴任した塔子(西内)が客の要望に応えるべく右往左往する内容だ。簡単に言うと、西内がインカムで「何とかなりませんか!」と怒鳴りながらホテル内を走り回るシーンがやたら多いドラマだ。

 しかも、西内に持ちかけられるトラブルが、初回を見る限り面白みに欠けた。パーティーの当日なのに、主催者のVIPが飾りの花を全部替えろだの、事前に試食させろだの、理由があるとはいえ金持ち客の単なるわがままばかりで、興味をそそるようなものではなかった。

 他にも重要書類を紛失したビジネスマンの話もあったが、“それってコンシェルジュの仕事?”と疑わしいことまで引き受ける。ロケ地のホテルのゴージャスさ(テラスや広いロビー)をやたら見せびらかす設定なのも鼻につく(タイアップしたホテルなのか?)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」