興収40億円確実 「信長協奏曲」成功は低迷フジの戦略勝ち

公開日: 更新日:

 小栗旬主演の「信長協奏曲(のぶながコンツェルト)」が1月23日の公開以来、大ヒットを続けていて、映画業界を驚かせている。

 この作品、実は業界では期待値がそれほど高くなかったが、ふたを開けてみたら、スタート2日間で興収6億円を超え、最終では40億円突破がほぼ確実だというから、映画業界ならずともビックリだろう。なぜ、大ヒットになっているのか。

 その前に、製作はフジテレビである。ドラマなどの低視聴率が続き、今やもっとも業績が厳しいテレビ局のひとつともいわれる。そのフジが、映画事業の「信長協奏曲」で本当に久しぶりに留飲を下げた。

 ドラマの映画化だが、ドラマそのものは14年12月に終了している。戦国時代にタイムスリップした高校生が、自分とそっくりな信長と入れ代わるという奇想天外な中身で注目されたが、視聴率は飛び抜けて高くはなかった。しかも、映画公開まで1年以上も間があき、期待値は薄かった。

 ところが、映画宣伝にたけたフジテレビは正月休みから公開時期に合わせ、ドラマのリピート放送を頻繁に行った。これが若い世代、特に小学生や中学生の子どもたちに受けたのだという。ドラマの最後を映画につなげた戦略もうまくはまった。ちなみに、映画版の見どころは本能寺の変である。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ