設定や編成に無理が 綾瀬はるか「精霊の守り人」の違和感

公開日: 更新日:

 NHKが放送90年として19日(土)からスタートさせた大作「精霊の守り人」は、架空の国を舞台にした“大河ファンタジー”という新ジャンル。NHKが勝負に出たドラマだが、すごくリスクが高い。

 原作の小説はロングシリーズで、異空間(つまり架空の国)が舞台だから、設定が難しい。短槍使いの女バルサ(綾瀬はるか)が、川に流されて殺されそうになった新ヨゴ国の第2王子チャグム(子供)を救う。その王子は実は異空間の水の精霊の卵を宿していて……と、何やらややこしいのだ。

 さらに、バルサ、チャグム、二ノ妃、ジグロなど登場人物の相関図が入り組んでいる。“史実”に基づいていれば、歴史好きな視聴者はついてくる(大河ドラマがいい例)が、すべてが架空だとマンガっぽくて、中高年は感情移入しにくいだろう。

 見どころは主演の綾瀬はるか。泥で汚れた顔をした、男のようないでたちで、今までにない役どころ。王子の母から頼まれて息子と逃亡すると、森の中でダダをこねる王子に低い声で「アンタはもう王子じゃないんだよ」「悔しかったら、生きることだね。母親の思いをムダにするな」とクールに諭す。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?