「おんな酒場放浪記」も枠拡大 “酒飲み番組”花盛りの背景

公開日: 更新日:

 今やテレビ界の「月9」といえば、フジテレビではなく、BS-TBSの「吉田類の酒場放浪記」が通り相場になっているが、スピンオフの「おんな酒場放浪記」(同)も絶好調だ。これまで金曜深夜、しかも30分枠だったのが、この10月から水曜夜10時から1時間枠に“昇格”になった。

 このほかにも「夕焼け酒場」(BS-TBS)、「ふらり旅 いい酒 いい肴」(BS11)、「美しき酒呑みたち」(BSフジ)、ついには地上波でも「笑ってコラえて!」(日本テレビ系)の中に「朝までハシゴの旅」のコーナー、「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)の中でも「本音でハシゴ酒」のコーナーが出来るなど、酒飲み番組が一大ジャンルに成長している。ブームの背景は何なのか。芸能評論家の肥留間正明氏が言う。

「まずテレビを見る中心世代が中高年になっているということが挙げられるでしょうね。世間をある程度知っている人たちからすると、名も知らないお笑いがでてきて、ただ騒いでいるだけの番組なんて見てられない。それよりは、大人が出てきてユル~く酒を飲んでいる番組の方が自分たちのテンポに合ってるんでしょうね。さらにテレビ局側の事情もあります。端的にいえば制作費が安くて済むから。これだけ経費削減が叫ばれる中で、制作費が安くて済み、視聴者からも支持されるのなら“酒飲み番組”を作らない手はないですよ」

 世の中がいきなりバブルにでもならない限り、このブームはまだまだ続きそうだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  4. 4

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  5. 5

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  1. 6

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  2. 7

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  3. 8

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  4. 9

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  5. 10

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった