生き残りの「黒テント」が14年ぶりに佐藤信の新作を上演

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 アングラ演劇(アンダーグラウンド演劇)という言葉はもはや死語になりつつあるが、1960年代中期に、文学座、俳優座など既成の新劇を批判して登場したのが小劇場演劇運動、別名アングラ演劇。誕生から半世紀経ち、アングラ三大劇団と呼ばれ、若者たちに絶大な人気を誇った状況劇場、天井桟敷、黒テントの中で今も活動しているのは黒テントのみ。

「大型テントで全国を移動しながら上演するのが特徴でしたが、公有地での上演が困難になっていることもあって近年は劇場に拠った公演主体になっています」(演劇ジャーナリスト・山田勝仁)

 テレビ、映画で活躍した斎藤晴彦、人気脚本家の山元清多に続き、この1月には佐伯隆幸氏(学習院大名誉教授)も亡くなり、創立メンバーの多くが鬼籍に入った。

 今回、創立メンバーの一人で、公共劇場「座・高円寺」の芸術監督も務める佐藤信が14年ぶりに書き下ろした「亡国のダンサー」が25~29日、下北沢のザ・スズナリで上演される。7世紀、大化の改新の引き金となった「乙巳の変」をモチーフに現在の日本に斬り込む舞台になるという。アングラ演劇半世紀の集大成となるか、注目したい。

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