カンヌは落選も…河瀬直美監督「光」が“泣ける”と話題

公開日: 更新日:

 昔は第一線で活躍していた天才カメラマン(永瀬正敏=50)が弱視となり、視覚障害者のための「映画の音声ガイド」の制作に従事している女性(水崎綾女=28)と出会うものの、互いに生き惑う男女の心の機微を描いたヒューマンラブストーリー。河瀬監督の故郷で現在の拠点でもある奈良を舞台に、自然豊かな山あいや自然光を多用した映像美も楽しめる。

 たとえ、カンヌで1等賞に選ばれなくても、都会暮らしで汚れた“心の洗濯”にはうってつけの作品だ。映画評論家の秋本鉄次氏もこう言う。

「河瀬監督の代名詞ともいえる『殯の森』をはじめ、初期は前衛的な作品が多かったのに比べ、『あん』同様、いい意味で商業ベースを意識した万人受けしやすいテイストに仕上がっていました。気持ちが素直な人ほど感動できる作品でしょう。ただ、個人的には、永瀬は異常性や凶暴性をはらんだ役柄のほうが光る役者であり、水崎もキャバ嬢を演じた『ユダ』のほうが好ましいと思っています。そこが残念ではありましたね」

 “カンヌの申し子”の異名も持つ河瀬監督。次回こそ――。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景