中村敦夫「避けられない問題」 反原発テーマの朗読劇反響

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 俳優、中村敦夫(77)が各地で上演している朗読劇「線量計が鳴る」が大反響を呼んでいる。どこも立ち見ができる盛況で、口コミで全国に広がっているのだ。テーマは原発廃止。福島第1原発事故以降、原発に疑問を投げかけ、政府や電力業界にも手厳しい意見をぶつけている。

 中村の代表作は時代劇「木枯し紋次郎」。「あっしにはかかわりねえこって」のクールなせりふはあまりにも有名だが、あえて反原発にかかわり続ける本音を聞いた。

「私くらいの年(77歳)になると毎日、戦場を散歩しているようなものです。いつ、どこから、弾が飛んでくるかわからない。寿命には必然性がないからです。となると、今やっている仕事が最後のライフワークになる可能性が十分ある。ならば、抱えているテーマの数々に優先順位をつけ、もっとも重要と思われるものと格闘すべきです。

 私にとって、表現者として避けられない問題は『原発事故』でした。人生の晩年に遭遇したこのテーマは『戦争』と同じようなものです。何をどう描くか? 3年余の苦闘の末、朗読劇『線量計が鳴る』を書き上げ、全国上演を目指して歩き始めました。

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