中村敦夫「避けられない問題」 反原発テーマの朗読劇反響

公開日: 更新日:

 俳優、中村敦夫(77)が各地で上演している朗読劇「線量計が鳴る」が大反響を呼んでいる。どこも立ち見ができる盛況で、口コミで全国に広がっているのだ。テーマは原発廃止。福島第1原発事故以降、原発に疑問を投げかけ、政府や電力業界にも手厳しい意見をぶつけている。

 中村の代表作は時代劇「木枯し紋次郎」。「あっしにはかかわりねえこって」のクールなせりふはあまりにも有名だが、あえて反原発にかかわり続ける本音を聞いた。

「私くらいの年(77歳)になると毎日、戦場を散歩しているようなものです。いつ、どこから、弾が飛んでくるかわからない。寿命には必然性がないからです。となると、今やっている仕事が最後のライフワークになる可能性が十分ある。ならば、抱えているテーマの数々に優先順位をつけ、もっとも重要と思われるものと格闘すべきです。

 私にとって、表現者として避けられない問題は『原発事故』でした。人生の晩年に遭遇したこのテーマは『戦争』と同じようなものです。何をどう描くか? 3年余の苦闘の末、朗読劇『線量計が鳴る』を書き上げ、全国上演を目指して歩き始めました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」