福山雅治主演「三度目の殺人」 是枝監督が明かす撮影秘話

公開日: 更新日:

「キャストには真相を明かさず撮影していたので、撮影途中で福山さんが役所さんに『ホントは殺してるんですか?』って聞きに行っていたほど。疑心暗鬼の中で弁護せざるを得ない弁護士の心情を見事に表現できていたので、結果的にはよかったと思います。でも三隅が本当に殺したか否かは、実は最後まで決めずに撮影していたんです」

 撮影中でも脚本の改変をいとわぬ演出で知られる是枝監督は、今回も毎日のように加筆変更しつつ挑んだ。

「ただアート系映画ならともかくメジャー作品ですから、この演出は賛否両論でした。でも福山さん自身が『ライブだって皆で音を出して初めてどんな曲になるかわかる』と、製作サイドを説得してくれたんです。『ジョン・ウー監督(〈君よ憤怒の河を渉れ〉のリメークを福山主演で製作中)だってもっと脚本なかったですよ』って(笑い)」

 本当に殺したのか否か、演者さえ真相がわからぬまま結末に向かう展開は、まるで対立陣営をフェイクと喧伝して真実を覆い隠す現代社会を暗喩しているかのようだ。

「真実が曖昧なまま人が裁かれている。これを制度として受け入れねばならない社会に私たちが生きている怖さ、現実を知ってほしいとの思いで作りました」

 全世界に叩き付けるリアルな社会派ミステリーで、ベネチアを制することができるか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍J髙橋宏斗サイドがドジャースと“濃厚接触”!来オフ移籍は「十分ある」の怪情報

  2. 2

    “OB無視”だった大谷翔平が慌てて先輩に挨拶の仰天!日本ハム時代の先輩・近藤も認めるスーパースターの豹変

  3. 3

    橋下徹氏がまともに見える皮肉…米イラン攻撃で馬脚を現した「御用文化人」の逃げ腰と保身

  4. 4

    自民が予算委で“高市封印シフト” 首相が答弁から逃げ回るトンデモ事態にSNSで批判殺到

  5. 5

    競泳アイドル池江璃花子の初ロマンスに見えてくる「2つの夢」…りくりゅうに続くメダルともうひとつ

  1. 6

    元横綱照ノ富士が“弟子暴行”で角界に大激震! 転籍組との微妙な関係、燻っていた「無理やり改名」の火種

  2. 7

    「タニマチの連れの女性に手を出し…」問題視されていた暴行“被害者”伯乃富士の酒癖・女癖・非常識

  3. 8

    Adoの初“顔出し”が話題 ミステリアス歌手の限界と20年非公表の「GRe4N BOYZ」との違い

  4. 9

    日テレの音楽番組は終了も、有働由美子は黒柳徹子の後を継ぐ対談番組の有力候補か

  5. 10

    高市首相側の関与はあったのか? 暗号資産「サナエトークン」が大炎上! 金融庁が調査を検討