著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

ファンには理想郷 秀逸ドラマ「オー・マイ・ジャンプ!」

公開日: 更新日:

 ドラマ24「オー・マイ・ジャンプ!」は、この枠の記念すべき50作目。しかも同じ50ということで、今年創刊50周年を迎える「週刊少年ジャンプ」とのコラボ企画だ。

 まず物語の舞台である秘密クラブ「オー・マイ・ジャンプ!」がいい。店内に「ジャンプ」のバックナンバーや漫画の単行本がずらりと並ぶ、ファンにとっての理想郷だ。

 また店に集う人々も強烈だ。「ジャンプ」にやたら詳しいマスター(斉木しげる)。「NARUTO」の格好をした智子(生駒里奈)。「アラレちゃん」と同じサロペットと帽子の美樹(佐藤仁美)。そして「聖闘士星矢」の聖衣に身を包む水川(寺脇康文)もいる。

 そこに元愛読者で営業マンの主人公・月山(伊藤淳史)が加わり、毎回、一つの作品をめぐってエピソードが展開されるのだ。先日は、月山が上司(ケンドーコバヤシ)から「魁!!男塾」さながらのハードな特訓を受けた。月山は「ジャンプ」が成功するまでの苦難の歴史を知って発奮し、厳しい試練に耐えていく。

 超マニアックなこのドラマ。ジャンプ好きにはたまらないし、そうでない人も出演者たちの予想を超える熱演に思わず笑ってしまうはず。深夜ならではの、いやドラマ24ならではの「こだわり」と「ゆるさ」のブレンド具合が抜群なのだ。ライバル誌の「マガジン」や「サンデー」とのコラボも、いつか見てみたい。

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