映画刀剣乱舞でも…大ブーム間近「応援上映」はなぜウケる

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 上映後、観賞客に話を聞いてみると「ミュージカルや舞台と同じような体験が映画の通常料金1800円で楽しめてお得」(20代女性)なのだという。「コナンやポケモンもやって欲しい」「周りを気にせず、好きな時に笑えるのがいいです」という声もあった。

■映画にも付加価値が求められる時代

 好評の応援上映について、映画評論家のモルモット吉田氏が言う。

「応援上映が日本で一般的になったのは2016年公開のアニメ『KING OF PRISM by PrettyRhythm(キンプリ)』からだと思います。その後、『シン・ゴジラ』『娼年』など単発的に行われてきました。『ボヘミアン・ラプソディ』ではコアなファンだけでなく一般層に浸透し、今後の映画館での新たな楽しみ方として定着する可能性があります」

 ブルーレイやテレビの大型化に伴い、若年層にとって映画館で映画を見ることが特別な体験ではなくなりつつある。

「今後は自宅では体験できない、特別なイベント空間としての付加価値が求められると思います。昨年、『2001年宇宙の旅』が日本で唯一の高品質な70ミリフィルム上映が可能な国立映画アーカイブで上映され、大盛況でした。今後は応援上映に加えて、かつて全盛を誇った巨大スクリーンでの70ミリ上映が復活するかもしれません」(モルモット吉田氏)

 静かに見たいと抵抗がある人も、一度経験すると病みつきになるかもしれない。

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