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小松純也プロデューサー

1967年、兵庫県西宮市生まれ。京都大学文学部在学中、「劇団そとばこまち」に在籍。卒業後、フジテレビ入社。19年3月、フジテレビを退社。現在、株式会社スチールヘッド代表取締役。共同テレビジョンのプロデューサーとして活動中。

ターゲットを絞ると作り手の発想が狭まる

公開日: 更新日:

法則2=マーケティングに縛られない

 娯楽部門で視聴率1位に輝くなど、圧倒的な人気を誇っている「チコちゃんに叱られる!」。驚くのは、「本放送」(金曜19時57分~)だけでなく、「再放送」(土曜8時15分~)の視聴率も高いことだ。

 人気の秘密は、孫から祖父母まで家族一緒に楽しめることだ。プロデューサーの小松純也(52)も、「世代を超えて楽しめるのがテレビの王道」と語る。

 若い頃、小松が「どうにも歯が立たない」と思っていたのが、日本テレビで番組を作っていた五味一男(62)だという。

「僕がフジテレビでディレクターをやっていた頃、民放で視聴率2位でした。その後、1位に返り咲くのですけど、五味一男さんの番組に対しては、どうにも歯が立たないなと思って見ていました」

 五味は、日本テレビ系列で「マジカル頭脳パワー!!」(1990~99年)や「速報!歌の大辞テン」(96~2005年)、「エンタの神様」(03~10年)などを企画・演出した名物プロデューサーだ。

「五味さんの番組は、テレビを変えましたよね。『マジカル頭脳パワー!!』で、家庭のテレビをゲーム機に変えました。当時、品川のプロダクションセンターで編集していたんですけど、スタッフみんなで『速報!歌の大辞テン』を見ながら晩ご飯を食べてました。それが楽しかったからです。世代はバラバラだけど、知らない歌が流れると、『今こんなのがはやってんの?』と若いスタッフに聞いたり、逆に森昌子さんとかが出てくると解説したり。世代をまたいで、コミュニケーションが弾むんですよ」

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