著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

森昌子の“還暦引退宣言”から透ける歌手としてのジレンマ

公開日: 更新日:

 芸能界には「定年」がない。「舞台で死ぬのが本望」という言葉があるように、体力があり需要があれば続けられる。それでも、不祥事などでやむなく引退するケースはあるが、現役中に自ら「引退」を発表する人は少ない。かつてキャンディーズと都はるみが「普通の女の子(おばさん)になりたい」と引退したが、やがて復帰している。仮に引退しても「いずれ戻ってくるだろう」と思われるのが芸能界だったが、そんな既成概念を覆したのが山口百恵さんだった。

 人気ピーク時だっただけに惜しむ声は多く、ラブコールが続いたが、すでに復帰はない。百恵さんに継ぐ復帰待望論が上がっていた堀北真希さんも、最近、第2子を妊娠したことで、復帰は遠のいている。芸能関係者によれば、「改めて引退発表せずとも、自然にフェードアウトしていく人が多い。引退発表すれば、仮に戻るときに大義名分が必要。そんな面倒があるのなら、休業という形で、いつでも戻れるようにするほうが賢明」という。

 デビュー時は明確でも、引退は不明瞭なままで済む世界である。従って、体力の限界など、はたから見ても分かりやすいスポーツ界と違い、芸能界に引退発表はあまり聞かない。半面、仕事をしていないと、「あの人どうしたのだろう」と余計な詮索をされるのも芸能界ならでは――。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗