鶴田真由さん最後の晩餐「おいしい米と漬物、塩があれば」

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女優・鶴田真由さん(49)

 もともと楽しみは後にとっておきたいタイプ。食べ物でも好きなものは後に食べる。好きじゃないものを先に食べ、好きなものは後にして「ああ、おいしかった!」で終わりたい。でも、死ぬまでに食べたいものや行きたいところはとくにありません。最後の晩さんはおいしい米と漬物、塩があればいい。それから大好きなマンゴー(笑い)。

 最近はだんだんイヤなことはなるべくやりたくない、やりたいことはすぐにやりたいになってきたかもしれません。人生も半ばを過ぎたからでしょうか。今年は声や音を使って音楽っぽいことをやろうとしています。音楽家の高木正勝さん(ヱビスビールのCMやアニメ映画「バケモノの子」などの音楽を担当)は限界集落に暮らし、自然と共鳴し、それを切り取って作曲していらっしゃいます。今年高木さんが出されたアルバムを聴いたら、日常がこんなに美しく輝いて感じられるなんてと、感動しました。私が同じように感じるのは死ぬ間際ではないかと思っていましたから。

 私も自然に寄り添って自然と対話し、そこから生まれる表現活動をしたい。歌ではない、私の中から出てくる声を使って表現したい。言葉を超える表現をしたい。

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