NHK「チコちゃんに叱られる!」は外注制作だから成功した

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 芸能界の大御所たちがいま、いちばん出演したいテレビ番組は、NHKの「チコちゃんに叱られる!」(金曜夜7時57分)なのだという。近ごろはちょっと忘れられがちだけど、チコちゃんに叱られれば、また世間に思い出してもらえて、お年寄りから子どもまで、あらゆる世代で好感度がアップするからだ。

 チコちゃんがここまで人気者になるとは、NHKも予想していなかっただろう。成功のきっかけは、フジテレビ系のプロダクション「共同テレビジョン」に制作を委託したことだった。

 もともと、共テレの名物プロデューサー小松純也の持ち込み企画なのだが、これまでのNHKだったら、民放制作会社に番組を丸投げするなど考えられなかったし、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」という決めゼリフも、「5歳の子どもに汚い言葉をしゃべらせるな」と、局内から反発が起きたはずだ。そうならなかったのは、働かさせ過ぎ問題があったからである。

 ちょうど番組が立ち上がるころに、電通が新入社員の過労自殺で労働局の強制捜査を受け、その3年前にNHKでも記者が過労死していた。職員の業務軽減を迫られたNHKは、外注を増やすことにしたのだ。そこにチコちゃんが生まれた。

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