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星野陽平ジャーナリスト

1976年、東京都生まれ。早稲田大学卒。編著に「実録! 株式市場のカラクリ」(イースト・プレス)、著書に「芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反」「芸能人に投資は必要か? アイドル奴隷契約の実態」(ともに鹿砦社)がある。2017年には公取委で「独占禁止法をめぐる芸能界の諸問題」の講演を行った。

田原俊彦が干された真相…「BIG発言」だけではなかった

公開日: 更新日:

 だが、「BIG発言」は田原の人気低迷のきっかけに過ぎない。実は、田原は「BIG発言」直後の94年3月1日に、18年所属したジャニーズ事務所を独立していたのだ。

 独立の背景には、ジャニーズとの確執があったといわれている。

 独立の前年の93年にはそれまで毎年行われていた田原のコンサートツアーが中止され、同年10月に夫人と入籍した際は事務所からの発表はなく、長女出産の会見でも事務所関係者は姿を見せなかった。

「BIG発言」に対するマスコミの過酷なバッシングには、ジャニーズ事務所という後ろ盾がなくなった田原に対する“溺れる犬は石もて打て”という意識が強く働いていたことは想像に難くない。

 田原は独立後の仕事のやりにくさについて次のように語っている。

「ジャニーズ帝国というのは、外に出ていく人間に対しては絶対的にNOなんですよ」

 テレビ局の「自主規制」は長らく続き、田原はジャニーズの見えない手に悩まされた。だが、2013年8月のイベントではジャニーズ事務所のメリー喜多川副社長からの手紙が届いた。手紙には、直筆でこう書かれていたという。

「(ジャニーズの)若い子たちが、トシの歌を歌っています。よかったら、今度観にきてください」

 この時、田原がジャニーズから独立してから、19年が経っていた。 (つづく)

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