「認知戦」イタイ・ヨナト著、奥山真司訳

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「認知戦」イタイ・ヨナト著、奥山真司訳

 ある日、日本がA国から攻撃を受ける。先制攻撃してきたのはA国だが、攻撃前、A国がSNSなどを駆使して「日本こそが侵略者」との膨大なディスインフォメーション(偽情報)を流し、日本は被害者なのに世界中から侵略者と認識されてしまう──これは決して妄想ではなく、現実世界で起きていることだという。

 SNSの普及で戦争の形が大きく変わり、人間の脳の認知領域が「第6の戦場」として研究が進められている。認知戦とは、思考や感情などの心理的な部分を揺さぶり、情報操作によって行動を変化させようとする戦いのことだという。

 本書は、イスラエル軍で実務経験を持つ著者が、世界中の国家や企業に対する攻撃者側の手法を暴き、具体的な防御方法までアドバイスするマニュアルテキスト。 (文藝春秋 990円)

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