大谷に続き山本由伸がドジャース“制圧”…ポストシーズン連続完投に投打主力が最大限の賛辞

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 今季、メジャーのレギュラーシーズンで完投した投手は計26人だった。そのうち3人は完投が2回、あとの23人は1回。2試合連続で完投した投手はひとりもいなかった。投手の分業制が確立したメジャーで、完投は至難の業なのだ。

 その完投を2試合続けて、しかも1試合の重みがケタ違いのポストシーズンで達成したのが山本由伸(27=ドジャース)だ。

 日本時間26日のワールドシリーズ第2戦に先発、前日11得点と乗りに乗っているブルージェイズ打線を相手に9回を4安打1失点、8奪三振。四回以降はひとりの走者も許さない完璧な投球だった。15日のリーグ優勝決定シリーズ第2戦(ブルワーズ打線を9回3安打1失点)に続く2試合連続完投である。

 ポストシーズンの2試合連続完投は2001年のシリング(当時ダイヤモンドバックスで3試合連続完投)以来、実に24年ぶりの快挙だ。

「チームの戦力になれた実感がある。すごくうれしい。立ち上がりは球数がいっただけに、最後までいけるとは思わなかった。集中して1イニングずつ投げていったことが、結果につながった」とは試合後の山本。

「最後までフォームも崩れず、球質も落ちなかった。闘争心にあふれていた。彼は最後まで投げ切るという昔ながらの感覚をもっているように思う」とロバーツ監督が絶賛すれば、敵将のシュナイダー監督も「初回が最大のチャンスで、その後はほとんどチャンスがなかった。ポストシーズンの2試合連続完投はすばらしい」とベタボメだった。

 フリードマン編成本部長は前日の会見でスネル(32)、グラスノー(32)、佐々木(23)の3人について「(ポストシーズンで)これだけの活躍をしてくれるとは思わなかった。3人はいま、すごく調子がいい」と発言。3人はいずれもケガでシーズン中、長期にわたって離脱しただけに、ポストシーズンの別人のような投球は想定外だったに違いない。が、山本は開幕からただひとり先発ローテを守り続けたうえに、ポストシーズンでレギュラーシーズン以上の投球をしたのだから、その価値は計り知れない。

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