大高宏雄
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大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

「ジョーカー」を+600円のドルビーシネマで見る価値は?

公開日: 更新日:

 いま、映画館にはスクリーンや音響のさまざまな設備が相次いで導入されている。今月4日、都内「丸の内ピカデリー」で始まったのがドルビーシネマだ。T・ジョイ博多、MOVIXさいたま、梅田ブルク7に次いで国内では4番目、都内では初となる。シネコンではない映画館としては最初の導入だ。

 ドルビーシネマは単純にいうと、画面のクリア感、音響の迫力感に特徴がある。とくに音響面で大きな魅力を放つ。場内全体に行き渡る立体的な音響といってよく、ときには地響きのような体感を味わうことができる。これまでも音響にこだわった設備は多いが、一段と音のボリューム感が増した。

 丸の内ピカデリーでは導入に合わせて館内の大リニューアルも行った。ロビーは全体にシックな装いで暗めのトーンで統一し、高級感を出した。椅子も全席黒仕様で、最前列にはリクライニングシートを設置した。座席数はかつての約半分の256席としたのでコンパクト感が引き立った。隣席との間隔も存分にあり、どの位置からでもゆったりと見られる。

 新装オープンのこけら落としの作品は、大ヒット中の「ジョーカー」だ。「バットマン」シリーズに登場した悪役ジョーカーを主人公にした社会派の犯罪劇だが、ドルビーシネマで見ると、怖さがより一層感じられてくる。ジョーカーの不気味な笑い声が場内を駆け巡る。そのたび、筆者は身のすくむ思いをした。

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