平田満さん 機動隊と学生が対峙する中で「飛龍伝」を上演

公開日: 更新日:

「舞台の緊張感を家庭に持ち込みたくない」と井上は引退

 写真は、高田馬場にあった東芸劇場で上演された「初級革命講座飛龍伝」です。学生運動で挫折した男(私)と、投石用の石を売る息子の嫁(井上加奈子)、監査員と称する権力側の男を描いた作品で、劇研のアトリエで公演した時は、一歩外に出ると、機動隊の装甲車と学生のデモ隊が対峙しているという激しい時代でした。

 相手役の井上とは81年に結婚しました。つかさんは私たちが付き合っていることは知っていたようですが、結婚するとは思わなかったようで、報告に行ったら「そうか」と一言つぶやいただけでした。

 前年の12月28日まで紀伊国屋ホールの「飛龍伝80」で共演していましたが、妻は「舞台の上のハードな緊張感を家庭に持ち込むのは精神的にきつい」ということで、その舞台を最後に引退しました。もっとも、今は2人で「アル☆カンパニー」という演劇ユニットを立ち上げて、共演することも多いので、家庭に芝居を持ち込んでいるようなものかな、ハハハ。 

(聞き手=山田勝仁)
    
◆穂の国とよはし芸術劇場PLATプロデュース「荒れ野」(作・演出=桑原裕子)は12月18~23日、下北沢ザ・スズナリ。出演=平田満、井上加奈子、小林勝也、増子倭文江ほか。12月13~15日は愛知県・穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペースで。 

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由