芸能リポーターも開店休業中…明日なきエンタメ業界の悲鳴

公開日: 更新日:

「とりわけ切羽詰まっているのが劇団などの舞台公演です。年収300万円以下が5割強をしめるし、保障も契約書もなく、政府の給付金が出たとしても受け取れない恐れがある。バイト先の飲食店も休業で、どん詰まり。芸能界でも安泰なのは一部の売れっ子だけで、舞台で端役を務めているような役者は生死の瀬戸際まで追い詰められている」(劇団関係者)

 そのため、これまでの作品でつくったTシャツやグッズをネット販売したり、動画配信したり、苦境を訴えクラウドファンディングで援助を募ったりしているそうだが、いずれも急場しのぎであることは否めない。

 ある舞台俳優は家の片付け、整理、掃除、リフォームなど普段やらないようなことに努め、ジョギングなどで体を動かしている。「何もしないと、鬱になりそうで」と言う。

 武道家で思想家の内田樹氏もSNSでこう書いている。

《家に引きこもっている人たちがしだいに鬱状態になりつつあるようです。『用事がない人は家から出るな』と言われて素直に家にいたらそれは『お前は社会的に有用性のない人間だ』という宣告に同意しているようなものですから。人間は社会的承認がないとだんだん生きる力を殺がれてゆきます》

 劇作家で演出家の鴻上尚史氏(61)は安倍首相星野源に便乗した“くつろぎ動画”について「言葉を失う」と語っていたが、こんな時代にアベが宰相という極め付きの不幸。芸能エンタメ業界は息も絶え絶えだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった