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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

コロナ後の芸人はしゃべりで勝負を 深夜番組を見て考えた

公開日: 更新日:

 コロナ後のテレビもすぐに昔のように戻るとは思えない。先日放送された「あたらしいテレビ 徹底トーク2020」(NHK)で「逃げ恥」の脚本家・野木亜紀子が「キスシーンひとつとってもその瞬間に見てる方も『あっ感染する』って思っちゃうともうその時点で心が離れるというか雑念が入ってしまう」とコロナ後の難しさを語ったが、その後のフワちゃんの「私、上島竜兵のキスみたいよ~」という言葉は切実。もうアレが見られなくなるのは寂しい。

「3密禁止」が定着すると少人数の番組は強く、さまぁ~ず2人だけで立ちトークする「さまぁ~ず×さまぁ~ず」(テレビ朝日系)のような番組が増えるのではないか。「テレビ千鳥」(同)でも千鳥の2人が「人生ゲーム」で遊ぶ企画をやったが、これがもう面白いのなんのって。ノブがビジネスコースを選択するとお笑いに誘った大悟が「おまえ、後悔してんのか」などと実人生とゲームを重ねて、ああだこうだと言い合うのがもうおかしい。

 普段はゲストを招いてトークする「あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~」(テレビ東京系)も19日からはゲストを入れずに2人だけで放送。後輩芸人の悩み相談に答えるほか、「八丁堀のホテルに来いと言われて、部屋に入ったらパソコンが置いてあって……」と昨今のリモート収録の様子を語る春日。しかも、「リモートの方がやりやすい」……。ゲストがいると春日はあまりしゃべらないが、ラジオの時並みに本音を語っていて面白かった。

 ワイプもテロップも効果音も邪魔なだけ。シンプル・イズ・ベスト。コロナ後の芸人はしゃべり芸で勝負すべし!

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