著者のコラム一覧
平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

竹内まりやさんは「理想の歌声」の持ち主だった

公開日: 更新日:

女性ボーカルが1人足りなかった

「ロフト・レーベル企画第3弾が『ロフト・セッションズ』(78年4月発売)です。新人女性ボーカル(上村かおる、大高静子、高橋昌子、吉田佳子、堤瑤子)とロフトゆかりの凄腕ミュージシャンがバックを務めたセッションを収録したものですが、アルバムの構成上、女性ボーカルが1人足りませんでした。R&Bやソウル系のボーカルは揃ったのですが、ウエストコースト系を歌えるシンガーが見つからなかったのです」

「当時ビクターでピンク・レディーの宣伝を担当していた川原伸司さんに相談したら、一本のカセットテープを届けてくれました。学園祭のライブ音源は聴きとりにくいものでしたが、バックのワンコーラスを聴いただけで『ここにいたのか!』と驚きました。ずっと探し求めていた<理想の歌声>でした。それが、慶応大の竹内まりやさん(写真は78年12月撮影)だったのです」

「細野晴臣さん、大瀧詠一さん、鈴木茂さん、山下さん、大貫さんといったロフトに出演していた若くて力のあるミュージシャンたちも、評価や人気がついてこない状態でした。この素晴らしいミュージシャンたちを世に紹介したい、音楽シーンの活性化を図りたいという思いが強くありました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝