平野悠
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平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

1974年「春二番コンサート」に豪華メンバー50組が集まった

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 ロフト2店舗目は<ライブスポット>をやることになった。「西荻窪ロフト」。まだ<ライブハウス>という言葉が、一般的ではなかった時代である。防音上の問題からロック系は演奏不可。フォーク系の弾き語りが中心だった。オープンして1カ月後の1974年7月11日。「春二番コンサート」と銘打ち、20日まで連日ぶっ続けでライブをやった。実に画期的な10日間となった――。

  ◇  ◇  ◇

 JR西荻窪駅から歩いて5分。スーパーの一角をブロックで囲った15坪の店。隣は八百屋。前は魚屋と肉屋だった。トイレはスーパーと共同。家賃15万円。楽屋なし。何とかアップライトのピアノを押し込んだが、マイクなんてソニーの1本2000円のヤツ(しかも買ったのは5本)。ミキサーはヤマハのリバーブの付いた8チャンネルだった。裸電球に銀紙を巻いて照明代わりにした。 手作り感満載。まるでオモチャみたいなライブ空間だ。それでも「東京に生演奏ができる空間をつくってくれた」とミュージシャンたちが心の底から喜んでくれた。 

 1971年に音楽プロデューサーの福岡風太さん、阿部登さんが、大阪の天王寺で「春一番コンサート」をスタートさせた。この野外イベントに敬意を表して<春二番>とした。豪華なメンバーを列記したい(一部)。

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